日本の話芸 柳家さん喬 『寝床』

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     先日はさん喬師匠の『愛宕山』に少々がっかりしてしまったのですが、日本の話芸でさん喬師匠の『寝床』が放送されておりました。これがまた、面白い。やっぱりさん喬師匠は良いわぁ。

     正直、この『寝床』という噺はあまり好きではない。何故かといいますと、『寝床』って同じような内容が続いていく話じゃないですか。前半は延々と長屋、近所の連中の旦那の義太夫から逃れる言訳を続ける。これが下手な噺家だとだんだんダレてくる。それが、今度は言い訳を撤回する長屋、近所の連中。これがダレるんですわ。
     同じ理由で、『天狗裁き』とか『らくだ』も下手な噺家だと耐えきれない。どれも同じような内容が繰り返されますから。

     その点、やっぱりさん喬師匠は噺のもっていきかたに、笑わせるタイミングと絶妙で飽きさせない。そう言えば、さん喬師匠の『天狗裁き』も『らくだ』も面白い。権太楼師匠のような強引までの笑いの渦で飽きさせないのとは全く違うものですが、なぜか面白い。
     それにしても、『寝床』はみっちりとやると結構時間がかかる噺だと思うんですが、しっかりと日本の話芸の放送時間である30分でまとめあげております。この回の日本の話芸はほんとにお勧め。

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    『隔週刊落語百選 第6号』 橘家圓太郎「浮世床」 柳家さん喬「愛宕山」

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       『隔週刊落語百選』を久々に購入。第6号にはさん喬師匠が収録されてまして、それもさん喬師匠ではまだ観ていない「愛宕山」。もう1つ収録されているのが圓太郎師匠の「浮世床」。こちらも楽しみ。

       一応、このシリーズは週刊誌の付録としてDVDがついているわけですが、肝心の雑誌部分ははっきり言って必要がない。DVDだけでいいです。内容も薄いし、そもそも読む気にならない。実際に、もう雑誌部分はどこにいったのか分かりませんしね。

       まずは圓太郎師匠の「浮世床」。実は圓太郎師匠は寄席で生で聴いたことがない。あれだけ寄席に通って師匠に当たらないのも珍しいかなと。映像でも観た記憶がないんで、たぶん初。噂通り、脂がのった時期というか、芸も円熟している時期といった感じで安心して聴ける。なぜに寄席で観れなかったのかと悔やむばかり。
       「浮世床」は寄席では軽い感じで演じられる場合が多いのですが、収録されているものはマクラが長く、聞きごたえがある。むしろ、しっかりと軽い噺を聴かせてくれるのは実力が十分という証拠でしょう。単純に言ってしまえば、本があまり読めないのに読めるふりをしている男と、夢の中の話を延々としている男の話ですからね。
       
       さん喬師匠の「愛宕山」は初。これを聴くためにこの号を買ったといってもいいので期待は大。が、期待が大きすぎたのかどうもしっくりこなかった。話の流れは志ん朝師匠の「愛宕山」とほぼ同じ。が、しかし、どうもさん喬師匠の幇間が合っていない。イメージとちょっと違った感じで、全体的にしっくりこない。この「愛宕山」は、幇間の一八のキャラクターがあってこそ笑えるわけで、一八がしっくり馴染んでないとどうも噺に入り込めない。やはり、幇間は文楽師匠や志ん朝師匠の演じるものが最高。比べるのもどうかと思いますが。



      11.20 『史上最笑の2人会』

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         今日は久々に生で落語鑑賞。伊賀から東京練馬まで出てきました。桃太郎師匠と鶴瓶師匠のトークなんて絶対に面白いと期待していったのですが、もう期待以上の面白さ。トークショーでは桃太郎師匠の奥さんまで乱入で爆笑の渦。行ってよかったなと。

        春風亭昇々    「たらちね」  
        昔昔亭桃之助   「熊の皮」   
        昔昔亭桃太郎   「ぜんざい公社」
               仲入り       
        トークショー           
        笑福亭鶴瓶    「青木先生」  

         昇々さんはまだまだ落語が出来ていないといった感じ。話のタイミングも悪く笑いが中断される感じでした。二つ目になったばかりの桃之助さん。さすがに昇々さんに比べると安心して聴けましたが、やっぱりまだまだ真打には遠いなといった感じです。 
         桃太郎師匠はさすがに大爆笑の渦でした。最初、時事ネタからの駄洒落の連発から、もう話自体は破綻している「ぜんざい公社」へ。ストーリーは全く滅茶苦茶なのに面白い。もう、これはストーリーを聴かせる噺じゃないですわ。
         仲入り後に鶴瓶師匠が登場。まずは桃太郎師匠との出会いから。鶴瓶師匠に言わせると、桃太郎師匠はくだらない駄洒落ばっかり。でも、それが一定に達するともう中毒状態になって、何を言っても面白くなってしまうから不思議と。まさにその通り。初めて桃太郎師匠の噺を聴いたら、正直笑えませんで。というか、笑っていいのかどうか分からない。その後、舞台袖から桃太郎師匠の奥さんを出してきたりで、たぶん時間オーバーのトークショーは終了。
         最後の鶴瓶師匠の「青木先生」は桃太郎師匠のリクエストから。噺自体はテレビなんかで聴いていた内容と同じだったのですが、やっぱり生での高座は全く違う楽しみがあるもんです。まあ、私落語は落語と言えるかと言われると、そうだと即答はできないですが。でも、トークショーなんかでも分かりますが、鶴瓶師匠はやっぱりしゃべりのプロ。何を話していても面白いですわ。



        『隔週刊落語百選 第2号』 柳家喬太郎「時そば」 五街道雲助「芝浜」

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           『隔週刊落語百選』の第2号を買いました。第1号は買っていません。理由は、全50巻を全て買う財力がないんで、自分ルールを作って買うと決めたから。とりあえず、柳家さん喬師匠、喬太郎師匠の噺が収録されているのは必ず買う。権太楼師匠に関しては師匠で観たことがないネタの場合は買う。雲助師匠、志ん輔師匠、市馬師匠についてはその都度考えると。こんな感じのルールであります。

           というわけで、第2号には喬太郎師匠の「時そば」と雲助師匠の「芝浜」が収録ということで、さっそく購入。一応、DVDはおまけのようなもので、あくまで雑誌というのが正解なんでしょうが、DVDの完成度が高い。そして、肝心の雑誌の内容は限りなく薄い。雑誌はいらないかも。
           喬太郎師匠の「時そば」は初めて聴くかな。最初、「時そば」だけをさらっと演ったものを収録されているのかなと思ったのですが、マクラもしっかりとされていてこれだけの内容でも大満足。マクラのコロッケそばの話はおもろかったなぁ。少々、この収録というものに戸惑っている感じはしましたが、「時そば」はしっかりと演じられておりました。
           雲助師匠の「芝浜」も初めて。この時期になってくるとやっぱり「芝浜」か「文七元結」って感じです。それにしても、雲助師匠の噺は綺麗だし、巧いなぁ。笑いを取るところはしっかりととり、最後にはしっかりと感動させてくれる。上さんに子供が出来るという内容は初めて。この演出があって、さらにしっかりと旦那と上さんの絆の深さが表現されていたかも。これだけのいい噺を聴かされたら、雲助師匠が収録されている号も必ず買いかな・・・。

           それにしても、1490円でこれだけの内容のDVDはお値打ち価格。これだけのクオリティーが毎回続くなら全部揃えたいという欲求が湧いてきてしまいます。こりゃ、困りましたなぁ〜。



          日本の話芸 五街道雲助 『幾代餅』

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             最近、よくテレビで見かける五街道雲助師匠。今回は日本の話芸で『幾代餅』が演じられておりました。雲助師匠というと、僕の印象では怪談噺と軽い滑稽噺というのが多いような気がしますが、今回はどちらにも当てはまらない『幾代餅』。
             でも、考えてみれば雲助師匠は古今亭の流れをついでいるわけでして、古今亭の噺である『幾代餅』を演じてなんら不思議なことはない。

             マクラはいつものように軽い感じで入り、本篇へ。噺全体でみてみると、主人公である清蔵のキャラクターが非常に薄い印象。それよりも、清蔵の親方のキャラクターがたっている感じで、きっと日本の話芸という30分の制限がなかったら清蔵と親方のより濃い掛け合いが繰り広げられたんじゃないかなとかってに思ってしまいました。
             幾代大夫の色っぽさも雲助師匠ならではの演じ方でよくあらわされていて良かったですね。ただしもっと、清蔵と幾代大夫の場面が長かったほうが良かったかな。どうしても、最後までこの2人のキャラクターが薄く感じてしまいます。

             というわけで、やっぱり日本の話芸ではこの『幾代餅』はちょっと時間が足りなかったような気がします。じっくり聴かせる噺だけに少々残念。



            落語研究会 柳家喬太郎 『お菊の皿』

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               今、独演会を取りにくい噺家といったら、かならずベスト10に入るであろうと思われる喬太郎師匠。最近は、その人気の通りにテレビでその高座を観る機会も増えてきたような気がします。

               今回観たのは、落語研究会で放送された師匠の「お菊の皿」。喬太郎師匠の師匠であるさん喬師匠の「お菊の皿」はまだ観ていないのですが、噂によるとお菊音頭というものがあるそうです。果たして弟子の喬太郎師匠にはどんなお菊音頭に代わる演出があるか期待して観たのですが、やっぱりありました。お菊の登場前の演出で「ワンディッシュ、ツーディッシュ、スリーディッシュ、お菊さん。フォーディッシュ、ファイブディッシュ、シックスディッシュ、お菊さん。セブンディッシュ、エイトディッシュ、ナインディッシュ、お菊さんショー。」という挿入歌が。これがまた耳に残るの。嫁さんなんかずっと歌っておりますよ。

               他にも、喬太郎師匠らしい演出が散りばめられていて、やはり最後のお菊さんの登場シーンは現代的というか、オリジナルティに溢れているというか、とにかく派手。
               最初にお菊さんを観に行った3人組も、喬太郎師匠の話によく出てくるような人物たちで、まさに喬太郎師匠の作りだした登場人物が古典落語の熊さん、横丁の隠居なんかのようなキャラクターへと完成されている感じ。
               時折出てくるウルトラマンネタは、やっぱりあんまりウケてませんがそこはご愛敬。師匠が特撮ものが好きなのは仕方がありません、きっと。それをネタに入れ込むのも・・・。



              日本の話芸 柳家権太楼 『占い八百屋』

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                 今月あたまに放映された日本の話芸を観る。演目は柳家権太楼師匠の「占い八百屋」。「占い八百屋」って聞いたことない噺だなと思ったんですが、どうやら「御神酒徳利」の別名らしい。でも、権太楼師匠は「御神酒徳利」という名前で演じていたんでなぜ今回名前が違うのか謎。

                 もともと「御神酒徳利」は長い話でして、日本の話芸での30分の枠では収まらない。そのためかマクラもなくいきなり噺に入る。まあ、これは良いんですが、どうもこの時の権太楼師匠のテンポは良くなかったような気がします。やはり急いでいるためか、端折る部分も多かったような気がしますし。そのためか、いつもの権太楼師匠の爆笑が会場にあまり起こらない。ちょっとの変化で高座がガラリと変わってしまうというのを目の当たりにしたような気がします。
                 とにかく権太楼師匠らしくない高座だったような気がします。これは映像で観ているためなのか分かりませんが、ちょいと消化不良な感じでした。

                 ところで、日本の話芸は放送時間がいつの間にか変わったようでして。こちらはいろんな電波の関係でBSでしかこの番組がみれないし、放送局の問題で再放送しか観れないという不思議な状況。というわけで、放送時間の変更に今更気づいたわけ。



                落語研究会 古今亭志ん朝『火焔太鼓』、古今亭志ん輔『唐茄子屋政談』

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                   6月放送の落語研究会はなんと、あの志ん朝の「火焔太鼓」!!志ん朝のDVDも発売され、ようやくTBSも規制を緩くしたのかなどと勝手に思ってしまいます。秋にはDVD全集の下巻も出るし、一部の噂では志ん朝の襲名があるというのもあるページで見ましたし、今でも落語界で志ん朝という名前は話題にのぼることが多いようであります。まあ、襲名については公式な発表もないし、あくまでも噂のようですが・・・。

                   収録年数が書かれていないので分かりませんが、今回の「火焔太鼓」はかなり若い時の映像のようでした。若くして名人級だったというのが分かりますし、なにより若さゆえの切れに力強さが分かる高座でありました。テレビ放送でこのネタをチョイスしたというのもいいし、今回の放送はこの一席だけでも満足。
                   後半は、その志ん朝師匠の弟子である志ん輔師匠の「唐茄子屋政談」。志ん輔師匠の若旦那はもうハマり役ですから、今回の唐茄子屋に登場する若旦那も志ん輔師匠の印象にぴったり。粋でありながら、どこか間抜けで頼りない、そんな若旦那。途中ダレることもなく、後半の家主に啖呵を切るシーンもテンポがよくって一気にクライマックスへと向かうのは心地が良かったですな。

                   来月は喬太郎師匠の「お菊の皿」と志の輔師匠の「死神」。どちらも楽しみ!来月が待ち遠しいであります。



                  日本の話芸 三遊亭楽太郎『西行』

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                     笑点で活躍中の三遊亭楽太郎師匠ですが、考えてみると師匠の落語を実際に聴くのは初めて。何回か放送はされているとは思うんですが、録画はしても観ていないみたい。楽太郎師匠と言えば円楽一門会。円楽一門会と言えば寄席には出ないんで、生で聴く機会も今までなかったというわけですな。

                     今回の噺は『西行』。個人的にはあまり地噺って好きではない。正確に言うと好き嫌いではなく、どうも聴くのに慣れていないというか、地噺は聴きづらく感じてしまうんですよ。で、楽太郎師匠の高座は色々な小噺を繋げていって会場を沸かせるというタイプのようで(たまたま今回だけかもしれませんが)、じっくりと噺を聴きたいタイプの僕としてはどうも好きな感じではない。どうしても、噺の続きが気になってしまって、横道に外れていくのが許せなくなってしまうんですよね。でも、これはきっと映像で観ているから。こういった小噺を繋げていく芸風と言えば平治師匠を僕は思い浮かべてしまうんですが、寄席で聴く平治師匠は全く気にならない。きっと会場で聴くと雰囲気とかで、その高座自体を楽しむことができるんでしょうけど、楽太郎師匠もきっとそうなんでしょう。
                     『西行』という噺自体もそれほど魅力を感じられる内容ではなくって、30分という枠の中で演るネタとしてはどうも向いていないんじゃないかなと勝手に思ってしまいました。寄席での15分くらい持ち時間で演じれば十分に楽しめるんではないかなと思いますが。



                    落語鑑賞 5.3『落語研究会ぷち 「擬宝珠」柳家喬太郎』

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                       今回の落語研究会ぷちは柳家喬太郎師匠の「擬宝珠」。「擬宝珠」と書いて、「ぎぼし」と呼びます。「ぎぼし」と言われても何のことか分からない人が多いと思いますが、橋の欄干や寺の屋根にある玉ねぎ状のもののこと。このネタに出てくる若旦那は、金物を舐めるのが趣味で、この「擬宝珠」を舐めたいのに舐めれないために病に伏せているというところから話は始ります。

                       このネタを最初に聴いた時には、喬太郎師匠の新作なのかと思ったのですが、実はかなり昔に演じられていたものを速記本をもとに喬太郎師匠が蘇らせたネタだということです。もう数十年も誰にも演じられていなかったネタらしいのですが、それほど昔の話とは思えません。現代に置き換えれば、いわゆるフェチニズムを題材にしたネタということになりますが、人間の不思議な趣向というのはどの時代にもあるということでしょう。
                       速記本をどれほど忠実に再現したのかは分かりませんが、これほど長い期間眠っていたネタということで、ほぼ喬太郎師匠オリジナルのネタと考えてもいいんじゃないでしょうか。話を伝えていくというのが噺家の1つの責任だと言われます。こういった昔の埋もれたネタを再び復活させるという喬太郎師匠の姿を観ると、噺家として生きざまをしっかりと見た感じがします。

                       それにしても不思議というか、くだらないというか、まさに落語の中の話といった感じのネタであります。終盤の、若旦那の父親と母親が息子とを同じ趣向を持っていることを告白した時の熊さんの反応の面白さ。念願かなって五重塔の頂上に駆け上がる若旦那の嘘のような回復。終盤の笑いどころも満載。少々オチが分かりにくいところもありますが、そこはしっかりとマクラでフォローもしていましたし、完成度の高いネタであると思います。これはきっと復活させたのが喬太郎師匠だからこそということも大いにあるんではないでしょうか。



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