読書日記 『東京奇譚集』

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     思えば、最近の読書はビジネス書ばかりを読みあさってまして、小説を読むのは久しぶりの感じ。久しぶりの小説といっても、村上春樹さんの短編集ということで非常に読みやすくさらっと読めましたねぇ〜。やっぱ、村上春樹さんの小説は面白いなぁとしみじみと思ってしまいました。

     本書に収録されている作品は、
     「偶然の旅人」「ハナレイ・ベイ」「どこであれそれが見つかりそうな場所で」
    「日々移動する腎臓のかたちをした石」「品川猿」
    の5作品。

     どの作品もちょっと不思議で、ちょっと考えてしまうようなまさに村上文学といった感じの作品であります。『アフターダーク』がちょっと異質な作品に感じていただけに(僕にとっては)、なおさらそう思ってしまいました。
     中でも「品川猿」は、羊男のようなしゃべる猿が登場して、まさに不思議な村上ワールド全開といった感じ。ゲイの調律師の話である「偶然の旅人」や、何か分からないものを探し続けている男の話の「どこであれそれが見つかりそうな場所で」にも共通するんですが、こういったまさに村上春樹にしか考えられないような不思議な世界の小説は読んでいて安心する。「村上春樹を呼んでいるんだ」と思えるんですな。
     でも、この3作品よりも、一生の中で本当に意味を持つ3人の女を捜す小説家の話である「どこであれそれが見つかりそうな場所で」が一番良かった。鮫に息子を殺されてしまった女性の話「ハナレイ・ベイ」もなかなか。この2作品は、『風の歌を聴け』『
    1973年のピンボール』に通じるような村上文学の理不尽さというか、心の影というか、そいうったものを感じられる作品。説明はしにくいんですが、こういった作品のほうが僕にとってはなぜか好きなんですよね。実際に『風の歌を聴け』『
    1973年のピンボール』の2作品は定期的に読んでいるんですよね。本書の「どこであれそれが見つかりそうな場所で」もこれから何度も読み返してしまうだろう、本当にお気に入りの作品でありますね。

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