読書日記 『遠い山なみの光』 カズオ・イシグロ

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     カズオ・イシグロのデビュー作で王立文学協会賞受賞作品。この王立文学協会賞がどれくらい権威のあるものか知りませんが、デビュー作で注目を浴びたというのもその後の作品を読むと納得です。

     昨日の『日の名残り』はよく分からなかったと書きましたが、この『遠い山なみの光』を読んだことで、『遠い山なみの光』から『日の名残り』に貫かれているテーマのようなものがよく理解できたような気がします。
     本作のほうが読みやすいというのも理由になりますが、この2作を読んでカズオ・イシグロの真意が分かった。失われた過去、信じてきたものが崩れ去っていくむなしさ。こういった、人生においては仕方がない悲しさを、静かに語っていく。

     劇的に悲しいだとか、むなしいだとかは思わないのですが、どこか胸の奥にしみ込んでいくような感情が読み終わると溢れている。やっぱ、カズオ・イシグロという作家は只者ではないなと実感させられた作品であります。

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